Implementing QuantLib の和訳
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Implementing QuantLib の和訳

本書について

 この本は、QuantLibライブラリーの全体デザインや実装方法のレポートであり、またMel Brooksの“Young Frankenstein”で極めて特徴的な、“私はこれをどうやって作ったのか”的な本にも、心情的にはよく似ています(その映画の驚くような成功には及びませんが)。もし読者の方が、既にQuantLibライブラリーのユーザーであるか、あるいはこれからユーザーになろうとしているのであれば、プログラムコードを読むだけでは解らないような、ライブラリーのデザインについての有用な情報が、この本から得られるでしょう。もし読者がユーザーではないものの、金融工学の世界で働いているのであれば、金融モデルライブラリーのデザインに関する現場報告書として読んで頂いてもかまいません。おそらく、あなたが今直面している問題に対して、その解決策と、その理屈も含めて、この本がカバーしている部分がある事に気づくでしょう。読者の方の制約条件によっては、別の解決策を選択するかもしれませんし、あるいはその可能性の方が高いかもしれませんが、この本の中での論点整理から、そういった場合でも得るものがあるかも知れません。

 この本の読者として、QuantLibライブラリーを使って自ら金融商品や価格モデルを開発しようとしているユーザーを想定しています。もしあなたが、それに該当するなら、ライブラリーが提供するクラス階層やフレームワークに関する説明を読めば、ご自身のプログラムコードをQuantLibライブラリーのそれと統合する為に必要な鈎について、何等かの情報を得られるでしょうし、提供されている機能を活用する助けになるでしょう。もし、そういった類の読者でないとしても、本を閉じないで下さい。そうで無い方にとっても、何等かの役に立つ情報を得られると思います。しかし乍ら、より実用的な解説書をお望みなら、本書ではなく、 QuantLib Python Cookbookの方を見てみたいと思われるかも知れません。

この本はImplementing QuantLibを日本語に翻訳されたものです。元は英語で書かれています。

著者について

Luigi Ballabio
Luigi Ballabio

The co-founder and current maintainer of the open-source QuantLib project. Also husband, father of four, ex-physicist, and amateur musician.

Subscribe to Luigi's newsletter at https://implementingquantlib.substack.com for more QuantLib-related content.

Aki Sakashita
Aki Sakashita

Aki Sakashita has spent most of his career in derivatives trading and risk management since mid-1980s for Japanese and US investment banks. He is now developing a web-site http://practicalfinancialengineer.info/index.html advocating quants finance.

目次

  • はじめに
  • 1 Introduction
  • 2 Financial instruments and pricing engines
    • 2.1 The Instrument class
      • 2.1.1 インターフェースと要件
      • 2.1.2 実装
      • 2.1.3 例:金利スワップ
      • 2.1.4 今後の開発予定
    • 2.2 価格計算エンジン
      • 2.2.1 例: シンプルなオプション
  • 3 Term Structures
    • 3.1 The TermStructure Class
      • 3.1.1 インターフェースと要件
      • 3.1.2 実装
    • 3.2 金利の期間構造
      • 3.2.1 インターフェースと実装
      • 3.2.2 ディスカウントカーブ、フォワード金利カーブ、ゼロ金利カーブ
      • 3.2.3 例:InterpolationされたカーブのBootstrapping
      • 3.2.4 例:イールドカーブにz-スプレッドを追加:
    • 3.3 その他の期間構造クラス
      • 3.3.1 デフォールト確率の期間構造
      • 3.3.2 インフレ率の期間構造
      • 3.3.3 ボラティリティの期間構造
      • 3.3.4 株式ボラティリティの期間構造
      • 3.3.5 金利ボラティリティの期間構造
  • 4 Cash Flows and Coupons
    • 4.1 The CashFlow Class
    • 4.2 Interest-Rate Coupons
      • 4.2.1 固定金利クーポン
      • 4.2.2 変動金利クーポン
      • 4.2.3 例:LIBORクーポン
      • 4.2.4 例: Cap・Floor付きのクーポン
      • 4.2.5 キャッシュフロー配列の生成
      • 4.2.6 他の種類のCouponと今後の開発
    • 4.3 キャッシュフローの分析
      • 4.3.1 例:固定金利債券
  • 5 Parameterized Models and Calibration
    • 5.1 CalibrationHelper クラス
      • 5.1.1 例: Hestonモデル
    • 5.2 モデルのパラメータ
    • 5.3 CalibratedModel クラス
      • 5.3.1 例:Hestonモデル(続き)
  • 6 The Monte Carlo Framework
    • 6.1 Pathの生成
      • 6.1.1 乱数の生成
      • 6.1.2 確率過程
      • 6.1.3 Pathの生成装置
    • 6.2 Path上での価格計算
    • 6.3 すべての部品を使って組み立てる
      • 6.3.1 Monte Carlo traits クラス
      • 6.3.2 モンテカルロモデル
      • 6.3.3 モンテカルロシミュレーション
      • 6.3.4 例: バスケットオプション
  • 7 Tree を使った価格モデルのフレームワーク
    • 7.1 格子クラス および 離散化資産クラス
      • 7.1.1 例:Discretized Bond (離散モデルで表現された債券)
      • 7.1.2 例:DiscretizedOptionクラス(離散モデルで表現されたオプションクラス)
    • 7.2 Tree および Tree-Based Lattice
      • 7.2.1 Treeクラスのテンプレート
      • 7.2.2 2項Treeおよび3項Treeクラス
      • 7.2.3 TreeLatticeクラステンプレート
    • 7.3 Tree をベースにした価格エンジン
      • 7.3.1 例: コールオプション付き固定金利債
  • 8 有限差分法のフレームワーク
    • 8.1 古いフレームワーク
      • 8.1.1 微分演算子
      • 8.1.2 時間軸方向の差分スキーム
      • 8.1.3 境界条件
      • 8.1.4 Step Condition: 時間ステップ遷移時の条件
      • 8.1.5 有限差分モデルクラス
      • 8.1.6 例:アメリカンオプション
      • 8.1.7 時間に依存する差分演算子
    • 8.2 新しいフレームワーク
      • 8.2.1 メッシャー(離散化した確率変数の格子)
      • 8.2.2 差分演算子
      • 8.2.3 例:Black-Scholesモデル用の差分演算子
      • 8.2.4 初期条件、境界条件 および 時間ステップ条件
      • 8.2.5 時間軸方向の差分スキームとソルバー
  • 9 おわりに
  • Appendix A: 周辺の話題
    • 基本的なデータ型
    • Date Calculations: 日数計算方法
      • 日数と期間を扱うクラス
      • カレンダークラス
      • Day Count Conventions: 日数計算方法
      • Schedules: クーポンスケジュール
    • 金融に関連する概念を対象とするクラス
      • Market Quotes: 市場データ
      • 金利
      • Index: インデックスクラス
      • ExerciseクラスとPayoffクラス
    • 数値計算関連のクラス群
      • Interpolation:補間関数
      • One-dimensional Solvers: 1次元ソルバー
      • Optimizers: 多次元関数の最小値問題
      • Statistics: 統計値
      • Linear Algebra: 線形代数(ベクトルと行列)
    • Global Settings: ライブラリー全体の変数と定数の設定
    • Utilities: ユーティリティークラス
      • Smart Pointers and Handles: スマートポインターとハンドル
      • Error Reporting: 例外処理
      • Disposable Objects (move semantics の代用)
    • Designe Patterns: デザインパターン
      • The Observer Pattern: オブザーバーパターン
      • The Singleton Pattern: シングルトンパターン
      • The Visitor Pattern: ビジターパターン
  • Appendix B: プログラムコードの表記方法の慣行
  • QuantLib license
  • Bibliography

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